来年は健康保険法制定100周年
来年は健康保険法制定100周年 健保組合も社会の変化に対応
年の瀬が迫ってきました。
振り返ってみれば、一昨年の今頃に新型コロナウイルスの発症が確認され、その強い感染力と致死率の高さで世界中を震撼(しんかん)させてからはや2年がたとうとしています。
しかしわが国では、長期の感染予防対策と急速なワクチン接種の浸透が功を奏したのか、9月に入り感染者数が減少し始め、政府は10月に5回目の緊急事態宣言等を全国一斉に解除しました。
幸いにもその後、感染者数は低く推移。経済や人びとの生活にも明るさがみえ始めてきました。
新型コロナの収束がみえてきたのは喜ばしいのですが、その一方でわが国の深刻な少子高齢化は進んでいます。
団塊の世代が全て75歳以上となる「2025年」が迫り、大きな難局に直面しているのです。
健保組合・健保連は10月19日、2年ぶりに全国大会を都内で開催しました。
3密を避けるため、開催時間を縮め、参加者を限定するなど感染防止対策を徹底し、オンラインによる同時配信も実施しました。
大会のテーマは、「未来のため、皆保険を守るため、全世代で支え合う制度の構築へ」です。
その実現に向けて、①国民が安心できる安全で効率的な医療の実現、②現役世代の負担軽減と世代間の公平性確保、③健康寿命の延伸に向けた保健事業のさらなる推進--の3つの目標をスローガンに掲げました。
同時に『安全・安心な医療と国民皆保険制度の維持に向けて』と題する提言を公表。
この中で日常生活を含む社会システムの変革が急速に進むいま、健保組合は加入者の健康を守るという使命を全うする上で、事業主との連携、加入者との距離の近さを生かし、WHO憲章が定義する肉体的、精神的、社会的--3要素が調和した真の健康である〝well-being〟の向上に努めていきます。
来年は健康保険法制定100周年という節目を迎えます。健保組合も、人生100年時代における働き方の多様化に対応したさらなる取り組みを行っていきます。
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