健保連が『「ポスト2025」健康保険組合の提言』を発表
国民皆保険制度の維持に向けて
健保連が『「ポスト2025」健康保険組合の提言』を発表
健保連は9月25日に、『「ポスト2025」健康保険組合の提言』を発表しました。
今後も高齢者医療費の急増が見込まれている中、少子高齢化や医療の高度化による医療費と現役世代の負担の増大が懸念されています。
今回は、こうした危機感を社会全体で共有することを重視し、国民皆保険制度の維持に向けた提言をまとめており、加入者や国民向けのアンケート結果も踏まえた内容となっています。
提言は、「加入者(国民)の皆さまへの3つのお願い」「健康保険組合の4つの約束」「健康保険組合が取り組む5つのチャレンジ」「国に対して実行、整備を求めること」の4本柱で構成されており、発表に先んじて健保連は、6月から「加入者(国民)の皆さまへの3つのお願い」の周知広報を行っています。
こうした広報展開も踏まえつつ6月号の小欄では、「医療費のしくみや国民皆保険制度の厳しい状況についてもっと知ってください」「自分自身で健康を守る意識をもってください。健診をきちんと受けてください」「軽度な身体の不調は自分で手当てするセルフメディケーションを心がけてください」とする「3つのお願い」を紹介しました。
これらは、医療制度の改正だけでなく、私たちが日常的に行える取り組みも大切であるという考え方に基づいています。
国に対し、「負担の公平性の確保」など5項目の制度改正や環境整備も求めており、この中には高齢者医療制度における負担の見直しが含まれています。人口構造が変化し、健康寿命も延びている中、高齢者に一定の負担をしてもらうのは避けられない状況下にあります。
国民皆保険制度を維持しながら現役世代や将来世代の負担を軽減するためには、制度の厳しい状況をより多くの国民と共有しながら、私たち一人ひとりや健保組合が行う予防・健康づくりと求められる制度改正は車の両輪で実行していく必要があるのです。
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