スイッチOTC医薬品・税制上恒久化へ

スイッチOTC医薬品・税制上恒久化へ
セルフメディケーションを一層推進

 「セルフメディケーション税制」は、薬局などで購入した風邪薬や湿布薬などの市販薬(OTC医薬品)の購入額の一部を所得控除できる税制上の仕組みです。
政府は昨年末、税制の対象となる医薬品のうち、医療用医薬品から転用されたスイッチOTC医薬品について、2026年末までとなっている適用期限を撤廃して2027年から恒久化する方針を閣議決定しました。
非スイッチOTC医薬品は対象を拡大し、適用期限を5年延長するとしています。

 前回の改正では、有訴者数が多い「腰痛・関節痛・肩こり」「風邪の諸症状」「アレルギーの諸症状」の3症状に対応し、医療費適正化の効果が高い「鎮痛・消炎剤」「解熱鎮痛消炎剤」「鎮咳去痰剤(ちん がい きょ たん ざい)」「耳鼻科用剤」の4薬効の非スイッチOTC医薬品が新たに対象となりました。
また、対象のスイッチOTC医薬品から、医療費適正化効果が低いと認められる医薬品を除外しました。
今回の改正では、非スイッチOTC医薬品に「消化器官用薬」や「生薬を有効成分とする鎮咳去痰薬」を追加するとともに、新たに一部のOTC検査薬を税制の対象とするなどの見直しが行われ、2027年から適用される予定です。

 この税制を活用すると、本人または家族が購入した市販薬の年間計1万2000円を超える部分(最大8万8000円まで)を課税所得から控除できます。
ただし、医療費控除との併用はできません。

 セルフメディケーションについて世界保健機関(WHO)は、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義しています。
少子高齢化の進展により医療保険制度の財政運営が厳しさを増す中、国民皆保険制度を維持するためには、制度改革のみならず、私達の日常的な取り組みも大切です。
適切な食事、睡眠、運動による健康維持と定期的な健診受診を土台としたセルフメディケーションのさらなる推進が求められています。

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2026年03月03日