リテラシーを高め正しい判断を
ワクチン接種に伴い流言拡大 リテラシーを高め正しい判断を
政府が推し進める新型コロナのワクチン接種。
6月末時点で累計接種回数は4491万回(うち2回接種者は1526万人)に達しました。
わが国の総人口の約4分の1に当たる23.3%が1回接種を受けたことになり、65歳以上では6割強(2回接種は3割弱)と接種者が加速的に増加しています。
気になるのは接種者が増えるのと並行してSNSなどで事実でないことが拡散されていることです。
「ワクチンにはマイクロチップが含まれているから監視される」「ワクチンを打つと不妊になる」――など。
また6月23日、接種後に死亡された人の数が277件と国の審議会で公表されると、若い世代を中心に副反応が怖いのでワクチン接種を受けたくないなどの声が巷(ちまた)にあふれ、マスコミもこの現象を多く取り上げました。
実際には亡くなった人とワクチンの因果関係が認められない、判断できない事例がほとんどであるにも関わらず、数字だけが一人歩きした格好です。
河野太郎ワクチン担当大臣もデマであり事実と違うことを拡散しないようにと注意喚起を促しました。
今、デマに惑わされず、正しく現実を判断するためには「ヘルスリテラシー」が必要です。
リテラシーとは、膨大な情報の中から必要な(信頼できる)情報を抜き出し、活用する能力のことをいいます。
「ヘルスリテラシー」は、健康や医療に関する多くの情報から、信頼できる確かな情報を扱うことができる能力です。
現在、インターネットなどでは膨大な情報があふれています。
自分が知りたいかつ信頼できる情報を得るためには、①情報の発信源はどこか(公的な機関か、個人か)②いつ発信(公表)された情報か③情報に隔たりがないか(情報の一部だけを切り抜いて誇張していないか)④商業目的ではないか――などに注意して、ネットで検索するときは、複数のキーワードで行うなど、冷静にリテラシーを高めていくことが求められます。
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