がん検診で早期発見・早期治療を

自身や家族の健康のために
がん検診で早期発見・早期治療を

 「コロナ禍でも、がんは待ってくれません。」――
これは日本対がん協会主催の本年度「がん征圧月間」のポスターのコピーです。
同協会は毎年9月をがん征圧月間として、がん検診の普及活動を行っています。
同様に10月は国が主体の「がん検診受診率50%達成に向けた集中キャンペーン月間」や同趣旨の「がん対策推進企業アクション」があります。

 わが国のがん検診は、諸外国に比べ受診率が低く、特に女性では検診項目にもよりますが30~40%台で、政府の第3期がん対策推進基本計画の目標値である検診受診率〝50%以上〟とは大きな開きがあります。
そのため、「経済政策の方向性に関する中間整理案」(2018年)の主要項目にがんの早期発見の推進を掲げ、検診受診率の向上に向けた取り組みの検討を挙げています。

 がんは年齢や性別により発症リスクが異なりますが、日本人が一生のうちにがんと診断される確率は男性65・0%、女性50・2%で約2人に1人、がんで死亡する確率は男性26・7%(約4人に1人)、女性17・9%(約6人に1人)。がんは既に日常的な病気といえるでしょう。

 世論調査(16年)でがん検診未受診の理由を聞くと、「受ける時間がないから」「健康状態に自信があり、必要性を感じないから」「心配なときはいつでも医療機関を受診できるから」が上位を占めましたが、改めてみると検診を避けるための言い訳のようにもみえます。
昭和の頃は、がんは助からない病気と恐れられていましたが、医療技術の進歩により今では早期発見・早期治療で完治できる場合が多く、多くのがんで5年生存率も伸びています。

 コロナ禍の中であっても、医療機関や健診機関では、予約制や人数調整などによる「密」の回避、検温や消毒なども徹底され、感染防止対策をしっかり行っています。
是非、ご自身やご家族の健康のためにもがん検診を受けましょう。


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2022年10月06日