健康保険証は本年12月2日に廃止
健康保険証は本年12月2日に廃止
マイナ保険証移行の背景とは
先月号でもお知らせしましたが、政府は本年12月2日に現行の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化することを決定しました。
では、マイナンバーカードに健康保険証の機能を持たせた「マイナ保険証」の活用を推進する背景には何があるのでしょうか。
少子高齢化が進むわが国では、国民の健康増進や効果的・効率的な医療を提供するため、医療分野のデジタル化推進が重要課題となっています。
コロナ禍で認識された課題として、平時からのデータ収集・共有を通じた医療の「見える化」やデジタル化による業務効率化の推進等への対応も急務です。
マイナ保険証は、こうした課題への対応や国民一人ひとりが自らの保健・医療情報へのアクセスを可能とする公的な社会インフラの一つであるということが、推進の背景にあると言えるでしょう。
マイナ保険証を使うと、オンライン資格確認等システムとの連携により医療情報の共有化が図られ、初めて受診した医療機関でも、本人が同意すれば特定健診の結果や薬剤・診療情報が医師等と共有でき、より適切な医療が受けられます。
マイナ保険証を使ってマイナポータルにアクセスすれば、自身が受けた健診や薬剤・診療の情報を確認することもできます。
さらに、本人の同意で高額な医療費が発生した際の立替払いが不要となります。転職等をした場合も新たに加入する健保組合等保険者で手続きを行えば、引き続き同じマイナ保険証で受診することができます。
また、マイナ保険証は顔写真付きなので、従来の健康保険証のようななりすましや不正利用の防止にも役立ちます。
健保組合は現在、登録データの確認作業を行うなど、マイナ保険証への円滑な移行に向けた取り組みを国と連携して進めています。
次号以降の「知っておきたい!健保のコト」では、保険証廃止を見据え、マイナ保険証の利活用等について解説する予定です。
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